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COLUMN
2021.11.04

連載「THE E.A.S.T. members」社内外と共有するモメンタムこそが成長のドライバー|ナレッジ・マーチャントワークス

日本橋を中心とする東京の東側「イーストサイド」をスタートアップの聖地とすべく、三井不動産31VENTURESが立ち上げた「startup workspace THE E.A.S.T.」。
その「startup workspace THE E.A.S.T.」に集まる、情熱・哲学・ビジョン、そして冷静な戦略を持つ「大人起業家」を、連載「THE E.A.S.T. members」でご紹介します。

第三回は、小売・飲食等の店舗サービス業の生産性向上を支援する店舗マネジメントツール「はたLuck(R)」を軸に、テクノロジーによって店舗サービス革新に挑む「ナレッジ・マーチャントワークス株式会社」。31VENTURESが運営するCVC1号からの出資や、三井不動産との協業など、様々な連携を通してともに成長しいているイーストサイドの仲間です。

リモートワークが続き社員と顔を合わせない日々が続くなか「スタートアップとして、この状況が一番マイナスではないか」とオフィス移転を決断した代表の染谷氏に話しを伺いました。

オフィス移転の動機や背景について教えてください

実は2020年のコロナ禍から、オフィスを二回移転しているんです。
最初の緊急事態宣言が発令された当時、浜松町にワンフロア借りていたのですが、社員が全く出社しなくなってしまったので、私一人で使ってたんです。
これはスペースがもったいないなと思い、解約を考えました。

当時は先が見えない不安が大きかったので、一時的に賃料が安いところに移ろうという話になりました。そこでお台場にSOHOでオフィスを借りたのですが、ややアクセスが悪く、ここでも社員がほとんど出社することは無かったんです。

するとあっという間に、4、5か月、社員と会わない時間が過ぎてしまいました。
僕たちのようなスタートアップには、これから組織の力で切り抜けないといけない様々な障壁が訪れるはずです。今の自分たちにとって、組織のモメンタム(勢い)をつくれない環境にいることが、ともすると一番マイナスなんじゃないかと考えるようになりました。

そのような時に、31VENTURES塩畑さんに開業前のTHE E.A.S.T. 日本橋富沢町 の物件資料をもらったんです。

THE E.A.S.T. 日本橋富沢町に決めた理由を教えてください

「大人起業家」というコンセプトと、オフィスの周辺環境が決め手となりました。

熱い情熱としたたかな戦略を持った起業家が集まるオフィスなら、いろんな刺激を受けながら切磋琢磨できる。社員どうしだけでなく同じく入居するベンチャーの方々ともモメンタムを共有できることは、組織を成長させるドライバーになると思いました。

また、入居前にはオフィスの近辺を何度か下見したのですが、飲食店やコンビニなども充実していて食事に困ることは無いと思いました。
うちは女性のメンバーも多いのですが、落ち着いているこの地なら通勤にも不安は無いだろうし、周辺環境も含めてここなら皆が出社したくなるんじゃないかと思いましたね。

コストを試算したところ、浜松町時代よりも固定費を抑えられるとわかったので、即入居を決断しました。

入居後の働き方の変化について教えてください

思った通り、このオフィスには出社してくれるメンバーが増えました。
エントランスの一方がカフェになっていて、毎朝コーヒーの香りとともに仕事をスタートできる。WEB会議ブースといった貸し会議室も充実しているので、働きやすいみたいです。

メンバーの出社が増えることで、組織としてモメンタムを共有できる場も増えました。
特に三井不動産さんとの協業(※)では、史上最大のプロジェクトで前例がない仕事も多い中、みんなでFace to Faceでやり取りができたから、この局面を乗り切れたと思います。

その結果、入居した翌月にこのプロジェクトを世間に発表し、新聞各社、専門誌に取り上げられ、一気に会社のステージが変わりました。そして、21年はコロナ禍でも売上高成長率で100%以上の成長を遂げるきっかになりました。

こうしたチームの共通体験があることで、会社としても再び上昇気流に乗れたと思いますし、社員にとっても心理的な安全性が生まれたんじゃないかと思います。

※三井不動産プレスリリース「三井ショッピングパーク Staff Circle」全国約40施設にて8月より順次スタート

THE E.A.S.T. 日本橋富沢町で最も気に入っている点について教えてください

全部気に入ってますが、一番は一階のカフェですかね。カフェスタッフが僕のことを覚えててくれるんですよ。ワクチンを打った直後、一週間ほど自宅勤務していたんですが、「社長、最近来てないみたいですが大丈夫ですか?」なんてうちの社員が声をかけられたみたいです。

カフェは一般にも開けているので、近隣の方とか、いろんな方が訪れたり仕事をしたりしています。THE E.A.S.T. 日本橋富沢町は熱量あるスタートが集まるオフィスですが、一方では地域と密接につながっていて、カフェのスタッフとも気兼ねないやり取りができる。この「開けている」とも言える雰囲気はすごく気持ちが良いです。

そんなカフェや、会議室も含めて、視点を変えて仕事ができる環境がTHE E.A.S.T.には多いと思います。一定の枠組みにはまることがなく、視点や気分を柔軟に変えることができるのは、経営者としては有難い環境です。

東京イーストサイドの一員として、意気込みを教えてください

スタートアップの聖地といえば、まだまだ渋谷のビットバレーのイメージが強いと思います。toC系のサービスやゲームなどを中心に急成長した地だと思いますが、一方でイーストサイドには日本を代表する大企業が集中しています。

そんな大企業の方々と、日本を、社会をより良くしていくための取り組みを、イーストサイドから仕掛けていきたいです。

日本が抱えている構造的課題の解決には、スタートアップ1社の努力だけでは、きっと手が届かない。大企業はこれまで培ってきた実績やアセットが豊富にある一方、それらをアップデートしないといけない危機感があるのも、また事実。

スタートアップと大企業が手を取り合って初めてできる変革があると思います。

数年後の未来から振り返って、令和のこの時期に、この変革があったから、今がある。そんな、100年先の未来に繋がるようなインパクトのある変革を、大企業の方々と一緒に仕掛けていきたいと思います。

ナレッジ・マーチャントワークス株式会社 代表取締役 CEO 染谷剛史
リクルートグループでの新商品開発、株式会社リンクアンドモチベーションでの執行役員を経て、2017年、ナレッジ・マーチャントワークス株式会社を設立。